2010年11月15日月曜日

情熱大陸

昨日の「情熱大陸」は田原総一郎ということだったので、期待をしていた。



全編の内容を書くときりがないので、観た人だけに分かる記事になってしまうが申し訳ない。





昨日の番組構成ははっきり言って15分に編集できる内容だった。



本人曰く、「僕はまる裸の人間なんだから、撮ってもおもしろくない」と言っているのだから、我々が彼に対するイメージを壊すものをもっと観たかった。



具体的に挙げるなら、冒頭の山のように積み上がった書籍の上で朝食を食べ、それが毎日同じメニューでほぼ動作も変わらないというところ。もうひとつは彼は立派なお年寄りで、優先席を周りに遠慮することなく座れるということ。



これぐらいしか、面白いシーンはなかった。



朝、新聞記者や国会議員に電話しているところなんて全く面白くないし、政治家との勉強会やラジオの打ち合わせなんてどうでもいい。彼のプライベートの部分として、孫との食事のシーンがあったが、プライベートというだけで、それ以上、それ以下でもない。



密着で5日も撮っていたのだから、たとえば彼の朝の食事風景を5日分流すことで、何か変化が見て取れたかもしれない。





田原総一郎はメディアで散々自分のメッセージを伝えているわけで、今回の放送でそのメッセージを引きだすことは意味がないような気がした。





最後の場面で彼のマンションに学生が招かれた。



ツイッターで会いたいと申し出てきた学生たちに対し、彼は「好奇心」でギャラももらわず会っていた。学生たちは就職について、仕事について田原に色々質問していたが、せっかく田原総一郎という人物に話を聞ける機会をもらったのだから、そんなちっちゃな質問なんかせずに、でかいスケールの質問をぶつけて欲しかったなと思う。



そんな田原も学生達の話を聞いて



「相当、就活が大変なんだろうね」



と、言っていた。戦争を経験し、一度は価値観のすべてをぶっ壊された彼が言うのだから間違いないだろう。





でも、本当にそうなんだろうか?



ここから話は少し逸れるが、就職=生活という図式は成り立つと思うが、就職=生き抜くとなれば違うと思う。



有効求人倍率も全業種でみれば1倍以上あるわけで、何かの仕事に就こうと思えばどこかの会社には入れる。



しかし、これだけ高校生、大学生の内定率が下がり、失業率が上がるのは限られた牌を奪い合っているからであって、もう一部上場だとか、ランキング上位だからという理由だけで企業を選ぶのはあまりにも浅はかな考えだ。



特に学生は「やりたいこと」と「やれること」の区別ができていない。



難関を突破して有名企業に就職できたとしても、入社した時点から「やりたいこと」を仕事に求めるために、自分にはたいした仕事をさせてもらえない、業務内容がイメージしていた内容と違うと言って、辞めてしまう。



しかし、企業からしてみれば卒業して間もない新人に「できること」は限られており、彼らの「やりたいこと」、企業が「やって欲しい」ことを少しでも早く実現できるように色々な仕事を経験させる。



田原は言っていた。



「どんなことがあっても3年は辞めちゃいけない。3年やってみて段々自分に向き、不向きの仕事が分かってくる」と。



最初は自分の思うようにいかないかもしれないが、とにかく継続することを意識して仕事と向きあえば、いい方向に行くはずだ。





これから、ツイッターで田原氏に是非お会いしたいと言ったら、会ってくれるのだろうか(笑)



ツイッターやってないけど。