2011年12月18日日曜日

私は会食恐怖症をどのように克服したか?⑧

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【 私は会食恐怖症をどのように克服したか? 】Vol.008

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「食べる事と栄養」

人間は生きていくうえで何らかの形で栄養を摂らばなければ死んでしまいます。
でも、「会食恐怖」に苦しんでいた私は死ぬことはありませんでした。
なぜなら、栄養はしっかり摂っていたからです。

家でなら食べられる、一人なら食べられる。
このときに食べられるだけ食べておく。
とりあえず、最初はそうすることでしか、現状を維持できませんでした。

数年前、いとこの結婚式があり、朝から何も食事が喉を通りませんでした。
その頃はかなりひどい症状のときで、前日から結婚式のことを想像するだけで吐
き気がしました。
「残す」ということにとても恐怖をもっていたのを今でも覚えています。

私は満足に食事が取れなかったので、家族に式には出席したくないと告げました

しかし、父が猛烈に反対し、「式に出て死ぬわけじゃない、座っているだけでい
いから出ろ」
と、強制的に車に押し込まれ式場まで連れて行かされました(笑)

式場はまあまあ広く、対面式に座るテーブルの配置だったので、ひとりロビーの
端っこで青白い顔をしながら座っていました。
親戚が次々に到着し、挨拶を交わすのですが、「もうそんなことはどうでもいい
、早く帰りたい」
頭の中はこれしか考えられませんでした。

しかも、ネームプレートが各席に置かれ、自分の席は前のほう。
向う側に座るのは新婦の弟という、もう土俵際得俵からも足が出そうな状態でし
た。

僕は式が始まるまえにコンビニに行き、「ウィダーインゼリー」を買って胃袋に
流し込みました。
とりあえず、腹に栄養は入った!

そう、自分に言い聞かせ結婚式に臨んだのですが、結末はとんでもないことにな
りました。

まず、新婦の弟は僕が目上の人間ということで自分からは食事に手をつけない。(
韓国の嫁さんだったので、皆、年上を敬う)
しょうがないので、いきなり食前酒を飲むはめになりました。
すると、あいても一礼して同じようにお酒口に運びました。

おかしくなったのはこのへんからです。
胃がカラの状態でお酒を飲んでいたら、間違いなく気持ち悪くなり席をはずして
いたでしょう。
しかし、中途半端に胃にものが入っていた為、良い具合いに酔いがマワッテきま
した。

徐々に恐怖心と不安感が薄れていき、気づけば目の前に出された料理にも手をつ
け始めている。
これはこれでいいことなのですが、祝いの席だと言って酒が飲んでは足され、飲
んでは足され次第に、違う意味でどうでもよくなっていったのです。半泥酔状態
になり、見かねた父が別室に僕を連れていったのですが、はっきり言ってあまり
記憶がありません。

ただ、その頃あまり食事が取れていなかったので、その日のエネルギー摂取量は
かなり多かったのです。(アルコールを含め)
次の日、疲れはあまりなく、なんとなくカピカピ状態のじぶんが少しだけ潤って
いる感覚がありました。

やはり、栄養補助食品だけでは限界があるのだということを実感し、それからち
びちび「食材」を食べるよう努力しました。
栄養が不足すると、結果セロトニンが欠如し益々、精神的不安を助長することに
なります。

食べられないけど、食べる。

これもまた快復へのひとつの道と考えます。

ISAO

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