2008年7月25日金曜日

九州縦断旅行~福岡編~

7月15日



深夜の騒音のおかげで目覚めはか・な・り悪かった。しかし、そんなことを言っている場合ではない。9:00には太宰府行きの電車が福岡天神からでてしまうのだ。



そう、最終日は太宰府に行くことにした。そして、もう一箇所絶対、行きたかった場所。それは、「九州国立博物館」。全国で4番目にできた国立博物館だ。太宰府天満宮と国立博物館博物館は隣接しているので、この日は一日中、太宰府に居座ろうと思っていた。



太宰府駅に着くと、なんだか見覚えのある景色…。あの看板、あのお店…あーーーーっ俺、一度来たことあるじゃん!!!しかも、誰と来たって、あんた元カノとだよ(苦笑)。そう、僕は確かに来ていた。学生時代に。あの頃この地で二人で願った願い事も叶わず、いまここにこうしてひとりで太宰府の地に立っている俺…。



そんな過去の出来事は胸の奥にしまって、さっそく天満宮を参拝することにした。昨日とは打って変わって、9時台だというのに、やたら中高年がうろうろしている。やっぱり、菅原道真公はすごいんやな~。境内を散策し終えて時計を見ると10:00。あかん、博物館が既に開館しているではないか!博物館へと通じる、超巨大連絡エスカレーターにのって、いざ、「キューハクへ♪」



エスカレーターを降りると、目の前にブルーのガラス張りでできた、今にもこちらに迫ってきそうな勢いの建造物がそびえ立っていた。すさまじい迫力!しかし、ちょっと周りの景観とマッチしていないかも…。



今回、キューハクではなんと企画展で「島津の国宝と篤姫の時代」が開催されていた。きたきたきたきたーっ!結果、残りの午前中の時間を常設展示に充て、昼ごはんを食べてからゆっくり企画展を観ることにきめた。



館内全体を見渡せるエスカレーターに乗って、常設展フロアへ。この日は修学旅行の学生がそこらじゅうに溢れ、中には韓国からきた集団もいて、引率の先生の怒号と日本の学生と韓国の学生の喚き声が飛び交っていた。ハングル語は何言ってんだかわかんねーし。まあ、それはそれとして、展示ブースに入ってみると、これまたデカイ!九州にきて、何度「デカイ」を連呼したことか。常設展示(文科交流展示)のテーマは、「海の道、アジアの路」。旧石器時代から江戸時代までバーチャルシアターや模型などを交えながら日本文化の形成をアジア史的観点から捉えている。あまりにも展示数が多すぎて、メモでもしないと頭が混乱する。印象的だったのは日本の陶磁と韓国の陶磁の比較。艶やかな日本の陶磁器に対して、韓国は基本、まっ白。かすかに青みがかってはいるが、逆にあそこまで何も彩色されていないと、磁器の神秘性を感じる。そのほかには、遣唐使時代に使われた唐の古銭や古墳から出土した金印などが興味深かった。



結局、観終わったのが13:30。博物館の外にあるレストランで昼食をとることにした。そのレストランは某有名ホテルがプロデュースしていて、お値段もちょっと高め、しかし、他に食べるところがなかったので、渋々入ることにした。



昼食を済ませると、いよいよ本日の目玉、「島津の国宝と篤姫の時代」だ。再び館内に入り企画展示室のフロアへ。もうすでに、さっきの修学旅行生の集団に加え、オバサン軍団が少しでも前に進もうとスクラムを組んでいた。人の隙間を掻い潜りながら、必死に展示物を観る。



島津家は鎌倉時代、初代島津忠久を祖とする。歴代亀鑑(れきだいきかん)をはじめ、豊臣秀吉朱印状(とよとみひでよししゅいんじょう)、薩藩勝景百図(さっぱんしょうけいひゃくず)、南島雑話(なんとうざつわ)、大奥向惣絵図(おおおくむきそうえず)、などなど国宝がずらりと並ぶ。これらは島津家700年の永久保管文書であり、いかに、長きに亘って時代の権力者と密接な関係を築いてきたかをこれらの展示物からうかがい知ることができる。その他に対外交流としての島津家の役割、篤姫のゆかりの品などが展示されている。あまり、書いてしまうとつまらないので、このへんでおしまいにしておきます。



たっぷり観て回ったあと、おみやげを買い福岡に戻ることにした。まだ、観ていないものがあったのだ。



16:00。福岡天神駅に着くと観光案内所に向かった。福岡にきて、しかも日付は15日。「あれ」がやっているではないか!それは「博多祇園山笠」だっ!今日が祭りのフィナーレ。受付のおばさんに何時から始まるのか尋ねたところ… 衝撃の言葉が返ってきた。「あれ?お兄さん何言ってんのとっくに終わっちゃったよ~。」「え?終わった?4時から始まるんですよね?」「あはは、何勘違いしてるの朝の4時だよ。たまーにいるんだよね、間違えちゃう人。」



朝の4時だとーーーーおっ!!!



聞いたことないぞ、そんな祭り。昨日博多駅でチェックしたのはなんだったんだーーーー!!!!!!



そういえば、深夜のあの騒音、人の声、もしや!!!!!!!



おばさんに山車のルートを見せてもらうと、確かに俺が泊まったホテルの前を通るではないか!



おーまいごっとっっっ!!!



なんとしたことか・・・ おばさんは今から出発地点である櫛田神社にいけばまだ山車が観れるかもしれないと教えてくれ、ついでにと「博多祇園山笠ガイドブック2008」とうちわをくれた。あ、あ、ありがとう、おばさーん(泣)でも、もう終わってるから…



泣く泣く、僕は櫛田神社に行くことにした。西日が僕を真っ赤に染める。



歩いて15分ぐらいのところに神社はあった。境内に入ると、あったよ山車が。周りには俺と同じミスをした仲間だろうか、しきりに山車の写真を撮りまくっている。お参りをしたあと、この期に及んで俺は巫女さんに詰め寄った。「なんで、山笠はこんな朝早いんですか?」迷惑そうな表情を浮かべる巫女。「伝統ですから・・・」分かってるよ、そんたことわ。告知が不十分じゃないのか、告知が!「あのー、僕時間勘違いしていて、夕方の四時からやると思っていたんですぅ」。すかさず巫女。「いるんですよね~そういう方。残念でしたねー。」もはや、俺と会話をすることを拒んでいるぞ、この巫女は!抵抗空しく、神社をあとにした。



飛行機が出発するまであと3時間。最後に僕は関東でも有名な「一風堂」博多本店に立ち寄った。九州最後の食事だ。看板を写真に撮り、店内に入ると客はひと組だけ。そりゃ、6時だもん少ないはずだよ。シンプルに白玉を頼み、ラーメンが出来上がるまで、店員のお姉ちゃんと喋っていた。やはい、全国展開しているとはいえ、店によって味が違うらしい。こんど湘南に新しい店がオープンすることも教えてくれた。そうこうしているうちにラーメンが運ばれてきた。透きとおった、乳白色のとんこつスープ。麺も博多独特の細麺だ。スープを一口飲んだ瞬間、胃に沁みわたる。チャーシューもほどよい柔らかさ。あっという間に完食してしまった。店を出る最後に初代本店の看板をバックに写真を撮ってもらい、飛行機のなかで是非と飴をもらった。



ありがとよ。



地下鉄で空港に向かい、お土産などを買っていると、出発時刻の時間はすぐにやってきた。



五日間、調子を崩すことなく、無事九州各地を回れた。4年ぶりのひとり旅は最初どこか不安だったけれど、こうして帰宅の途に就くとなると、なんだか達成感で胸が一杯だ。夏の九州の太陽は僕を元気にしてくれた。この元気をカラダいっぱいにため込んで、また東京での生活を頑張ろうと思った。最初に掲げた目標も達成できたことだし、言うことなしだよ、今回の旅は!



20:40 福岡空港をあとにする。グットラック九州!






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